teraumiブログ
法要クルーズの意味 ― 法要クルーズ2025のご報告
9月13日土曜日 14:00出航
海洋散骨でご縁をいただいた皆様とともに「法要クルーズ2025」を開催いたしました。
ご希望の方にご乗船いただき、久しぶりにお会いできる大変貴重なひとときとなりました。
海へ還られた方への想い
ご住職にお勤めをいただき、それぞれが故人へと手を合わせる時間を持ちました。
海へ還られた大切な方へ、お手紙を届けたり、供花を捧げたり…。
その時間は、想いを胸に涙を流される方、少しずつ前へ進む決意を見せる方――それぞれにとって特別な瞬間となりました。
同行させていただいた私自身にとっても、心に深く残る感慨深い時間でした。
ご法話と心に残ったひと言
お参りの後には、ご住職より
「悲しみを受け入れることは勇気がいること。けれど、それを受け入れることはとても大切です。」
というご法話をいただきました。
その後、ある男性が海を眺めながら静かにこうつぶやかれました。
「地球って丸いんですね。地平線がどこまでもどこまでも円になっていることに気づきました。」
その言葉は、悲しみを超えて大きな自然に包まれる感覚を表しているようで、強く心に響きました。
法要クルーズを続ける理由
このひと言に後押しされるように、私は改めて「法要クルーズをこれからも継続していこう」と心に誓いました。
悲しみを分かち合いながら、海という大自然の中で故人を偲ぶ時間。
それは、ご家族にとっても、私たちにとっても、大切な“心の拠りどころ”になると感じています。
🌊 法要クルーズを通して、悲しみの中にも新たな気づきや希望が生まれることを、今回あらためて実感しました。
これからも、皆様の心に寄り添える場を大切にしてまいります。
「お墓じまい」お悩みのあなたへ必見「どちらも選べる」納骨
これからの供養のかたち
― teraumi が届ける「海とともにあるご縁」
供養のかたちが変わりつつある時代に
近年、「お墓じまい」や「後継ぎがいない」という悩みを抱える方が急増しています。厚生労働省の統計によれば、単身世帯の増加や少子高齢化が進み、従来の「家族で守り続けるお墓」という形が難しくなっているのが現状です。
そのような背景から注目されているのが、海洋散骨です。海へと還り、自然の循環の中で永遠に眠る。残された家族にとっても、経済的・精神的な負担を軽減しながら「心を込めた供養」を実現できる方法として選ばれています。
teraumiのいいところは「海洋散骨」と「納骨先」を残せる、どちらも選べる納骨方法だから。
海洋散骨ですべてが終わりではなく、手を合わせることのできる埋葬方法なのです。
ご家族の体験から
先日、teraumi でご主人をお見送りされた奥様と娘さんがおられました。出航の1時間前に港へ到着され、粉骨されたご主人とともに、家族だけで静かな時間を過ごされました。
奥様は粉骨の袋をぎゅっと抱きしめられ、少ししわが残るほどの温もりがありました。その姿には「まだ一緒にいたい」という想いが滲んでいました。
しかし、海に見送る瞬間になると、涙は笑顔に変わり、
「行ってらっしゃい」
と明るく声をかけられたのです。これからは「〇〇寺」にお参りに行けるから、寂しい気持ちはありません、と
おっしゃいました。
その表情には、深い愛情と安心が感じられ、スタッフ一同、心を打たれました。
teraumi の特徴
teraumi は、単なる「散骨を代行するサービス」ではありません。
-
安心の立ち会い散骨・委託散骨
ご家族と一緒に海へ向かう立ち会い散骨や、遠方の方のための委託散骨など、状況に合わせて柔軟に対応しています。 -
お参りクルーズ
一度散骨をしたら終わりではなく、後日その海を訪れて「お参り」ができるクルーズを開催しています。命日やお盆に合わせ、海で故人を偲ぶことが可能です。 -
寺院との連携
散骨の後も納骨先である全国のお寺で供養の記録を共有できます。これにより、散骨後の供養の継続性を実現しています。
海洋散骨の流れと豆知識
「初めての散骨で不安」という方も多いので、簡単に流れをご紹介します。
-
お問い合わせ・ご相談
ご希望やご事情をお伺いし、最適なプランをご提案します。 -
粉骨(ふんこつ)
法律に基づき、遺骨を粉状に加工。海に還すための大切な工程です。 -
出航・散骨
船で海へ向かい、読経や献花などを行いながら散骨します。 -
アフターサポート
散骨証明書の発行や、お参りクルーズのご案内を行います。
法律的にも「散骨は節度をもって行えば問題ない」とされていますので、安心してご検討いただけます。
まとめ ― ご縁を海とともに
散骨は、決して「お墓を持たない簡略な供養」ではありません。
むしろ、ご家族にとっては心に寄り添う新しい供養のかたちです。
teraumi は、海洋散骨を通じて、故人とご家族を「海のご縁」で結び続けることを大切にしています。
「お墓のこと、供養のことをどうすればいいか分からない」
そんな時は、どうぞお気軽にご相談ください。
あなたとご家族にとって最も納得できる供養のかたちを、私たちと一緒に考えてまいります。
仲間の眠る海に散骨を――戦後、胸に秘めた想いを叶えるまで
みなさん、こんにちは。戦後80年を迎える本年。
私たちにとって「teraumi」のきっかけともなった海洋散骨を思い出します。
今から10年前、当社が海洋散骨を初めてお手伝いさせていただいた
60代の男性が、亡くなったお父様の「鹿児島に海洋散骨をしてほしい」という思いを叶えたときのおはなしです。
父の願いで鹿児島に海洋散骨を・・・
ご依頼主さまは
お父様が生前より「自身が亡くなった後は鹿児島に海洋散骨をしてほしい。これは絶対に叶えてほしい」と
息子様に伝えていらしたそうです。
チャーター海洋葬のご依頼をいただいたため、担当をさせていただいた私は、
ご依頼主さまが関東在住だったことや、故人さまも福岡県がご出身だったことから、
「どのようなご縁があって鹿児島で海洋散骨を希望されるのかな?」と思っていたものの、
なかなかお聞きする機会もなく当日を迎えました。
「父さん、あれが薩摩富士だね」
天候に恵まれ、海洋葬当日を迎えることができました。
ご依頼主様と初めてのご挨拶
早速船に乗り込みました。
当日の天気はきれいな晴れの日。
ごくまれーーーーに見ることのできる開聞岳も出航してからみることができました。
すると、息子様が「とうさん、あれが薩摩富士だね。とうさんの仲間がみた薩摩富士だね」と。
そこから、少しずつ 少しずつ
亡くなったお父様がなぜ海洋散骨を希望されたかをお話してくださいました。
「父は、特攻隊の生き残りなんです。亡くなるまで、苦しんでいました」
お父様は、特攻を命じられ、
知覧の土地から仲間とともに、飛び立つことを心に その日を迎えたそうです。
仲間たちが決意を胸に飛び立ち、いざ自身も・・・となったそうですが、
機材の不具合から、飛ぶことができず、次の特攻のその時まで待機している間に終戦を迎えられたそうです。
「ともに過ごした仲間たちに、次は自分も向かうから」という想いがかなえられなかったことが申し訳ないという思い、
裏切ってしまったのではないかという想い、「仲間が飛び立つときのかお」をひと時も忘れることなく、
「父の中で、戦争はずっと続いていたように思います」と息子さんがおっしゃいました。
だからこそ、特攻の隊員の方が最後に見たといわれている薩摩富士(開聞岳)が見える鹿児島の海に散骨を希望されたそうです。
やっと父が穏やかな日を迎えらえること、最後の親孝行です。
お父様が亡くなる際に、息子様の手を固く握り、「鹿児島での散骨を絶対に叶えてほしい」とお伝えになられたことから、
当社にご連絡をくださったそうです。
いざ、お父様のご遺骨を鹿児島の海に散骨されるとき
息子様はなかなかご遺骨を手放すことができませんでした
「父さん、ありがとう」「父さん、苦しかったな」「父さん、鹿児島だよ 仲間さんたちが待ってるよ」
たくさん たくさん の言葉を届けられており、まるでお父様がいらっしゃるような、父子二人の時間がゆっくりと流れているようでした。
「これで親父の戦争が終わるな。父さん、ありがとう」
そうお伝えになられて、ゆっくりとご遺骨を手から離され、お父様のご遺骨が
ふわ~~~と優しく海に広がりました。
やっと、最後の親孝行ができました
息子様は
ゆっくりと じっくりと 海と向き合い、
「やっと 最後の親孝行ができました。これからは分骨した遺骨を納骨している菩提寺に手を合わせることで、供養したいと思います」と一言。
私たちの今があることは
たくさんの歴史や、命を紡いでくださった先祖・そして縁あった皆様がいらしてくださったからだと、
改めて「命」が「あたりまえでないこと」や「毎日が奇跡」であることを痛感した海洋散骨でした。
K様、お元気でいらっしゃいますか?
K様の
「お父様の願いをかなえる」という想いと
「これからの供養を大切にする思い」を感じた瞬間でした。
想えば、この想いも「teraumi」のきっかけとなっているのかもしれません。
終戦80年
今日の一日に感謝して、teraumiブログ、本日ここまで。
みなさまの毎日に少しでも穏やかな時間に包まれますように。